速筋遅筋の違いの理解は筋トレでは必須|筋肥大トレーニングへの活かし方

今回のテーマは「速筋と遅筋の違いの理解と筋肥大トレーニングへの活かし方です。あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、実は筋繊維にはいくつか種類があり、異なった特徴、働きがあります。こうした筋肉の性質の違いを理解しておくと、より効率的に筋肥大トレーニングができるようになります。




筋肉には種類がある

筋肉と一口に言っても、実は色々な種類があります。

大きく分けると速筋(白筋)、遅筋(赤筋)があります。細かく分けるとその中間のピンク筋など、さらに種類はわかれますが、ここでは割愛します。筋肥大に活かす知識と考えた時に、そこまで細かい分類を意識する事は必要ないからです。

速筋、遅筋にはそれぞれ特性があり、こうした特徴を理解して、トレーニングに活かしていくと、トレーニングの効率が上がります。

速筋

速筋はその名の通り速さを特徴とする筋肉です。色も遅筋に比べると白味がかっているため、白筋とも呼ばれます。エネルギーは糖質を用いるのですが、この糖質は筋肉にあまり多く含まれていない為、あまり長時間の活動には向いていません。すぐに疲れてしまいます。

しかし、速筋は瞬発的な力を発揮するのには最も適しています。日常の生活でも、重いものを持ち上げたり、急いでいる時に階段をかけあがったり、飛び回る蚊を両手で退治するのも、速筋の働きです。

また、肥大するのも速筋の大きな特徴です。それによって大きなパワーを出す事ができるようになります。なので、筋肥大させる為のトレーニングというのは、そのままこの速筋を鍛えるトレーニングという事になります。軽い重量ではなく、ある程度の重量でトレーニングを行った方がいいというのも、この原理に基づいています。

遅筋

一方、遅筋は軽めの負荷で長時間続ける運動で動員されます。別名赤筋と呼ばれるのも、白筋と同じく見た目が赤が強いからです。エネルギー源は主に脂肪で、酸素を効率的に使って代謝されます。疲れにくいのが特徴ですが、速さやパワーは発揮できません。

また、この遅筋を鍛える事で代謝の効率が上がり、持久力は向上しますが、大きくなってパワーが出せるようになるという事はありません。これは遅筋を使った種目の代表格であるマラソンの選手が、みなさん細い身体であることからもわかると思います。

なので、筋肥大を目的としたトレーニングにおいて、この遅筋を用いた有酸素運動が必要かどうかというのは意見が分かれるところです。人によっては有酸素運動は筋肉を減らすとして、一切やらない人もいます。このへんは個人的な考えや好みもあるので、自分で答えをみつけるしかありませんが、個人的には遅筋のトレーニング、有酸素系運動も取り入れる事は大事だと思っています。理由についてはこちらの記事に書いていますので、興味のある方は参考にしてください。

今回のテーマは有酸素運動です。筋肥大を目指してトレーニングをしていると有酸素運動が必要かどうかは迷うところですよね。人によっては全くやらない...

ちなみに今回の記事の後半でも少し触れています。

速筋・遅筋の割合は遺伝

そして、実はこの速筋と遅筋の繊維数の割合というのは、遺伝で決まっています。日本人の平均は速筋55%、遅筋45%で、これより速筋の割合が高ければ瞬発系、パワー系スポーツに向いていますし、逆に遅筋の割合が高けれは持久系スポーツに向いていると考えられます。平均的なら、瞬発力、パワー、持久力全てが求められる、例えばサッカーなどに適していると考えられます。

どの競技においても、トップ選手は自分の速筋遅筋比率が有利になるスポーツを選んでいる事が多いようです。統計によると、短距離選手のトップ選手は速筋比率が約80%、マラソン選手は遅筋比率が80%という結果もあるそうです。

例えば、ハンマー投げの選手だった室伏広治選手ですが、お父さんもハンマー投げの元日本記録保持者、お母さんも元やり投げのルーマニア代表選手という、正に速筋優位の家系に生まれています。子どもの頃からスポーツ万能で負けず嫌いだった室伏選手ですが、長距離走だけはどうしても一位になれなかったそうです。

余談ですが、妹の室伏由佳選手もハンマー投げ、円盤投げのトップアスリートです。速筋遅筋比率が全てではありませんが、誰もが死に物狂いで努力しているトップアスリートの世界では、最終的にはこうした遺伝的要素がものを言う場合もありそうです。

そのため、現在ではスポーツに優れた子どもの速筋遅筋比率を測定して、その子に適しているスポーツをさせるという動きもあります。これが良いかどうかは賛否両論あり、本人の好きなものをやるのがいい、という声もありますし、何が何でもスポーツでトップになりたいという方には有効な手段のようです。

少し話がそれましたが、速筋遅筋比率が遺伝で決まり、それが結果に関わってくるという事はわかっていただけたと思います。

遅筋比率が多いと筋肥大に向いていない?

筋肥大は速筋を大きくするわけですから、遺伝的に速筋が少ない人は不利か、という疑問も出てきます。これに関しては、残念ながら影響が無いとは言い切れません。特に競技ボディビルをやるなら、この遺伝的要素は無視できないでしょう。トップレベルのボディビルダーはおそらく例外なく遺伝的に速筋比率が高いと考えられます。ボディビルやパワーリフティングではあるレベル以上は素質、才能がないと無理と言われています。この素質、才能の中には当然速筋比率も含まれます。

では、速筋比率の低い人にとって、筋肥大トレーニングが全く無意味かというと、そんな事は無いと思います。そもそも、筋肥大を目指すトレーニーの大半は平均的な速筋遅筋比率でしょうし、正しく続ければ必ず結果はついてきます。競技としてのボディビルで、他の選手と戦ってトップ選手を目指すなら話は別ですが、個人的には筋トレは自分との戦い、昨日の自分を超えていくことが大事だと思うので、日々自分に挑戦する事が大事だと思います。そこには素質、才能は関係ないと思います。

また、これはあくまでも個人的な考え方ですが、遅筋比率の高い人は子どもの頃から遅筋を使う競技が得意なはずなので、自然と持久系スポーツに流れていくと思います。なので、筋肥大したいと思うならやる価値も意味もあると思います。

速筋の鍛え方

とはいえ、筋肥大には速筋メインのトレーニングが欠かせません。速筋を鍛えるには、瞬発力、パワーを意識したトレーニングが必要です。

パワーに関しては、重いウェイトで行う事が大事です。ただ、重すぎるウェイトでは、神経系の適応や代謝効率の改善で筋力は増えますが、筋肉は大きくなりません。また、フォームが崩れたり、ケガの原因にもなってしまいます。

目安としては、8~12回程度で限界がくる重さで3セットというのが基本です。これより回数が多くなると、多くなるごとに遅筋メインのトレーニングになります。重すぎず、軽すぎない適度な重量でトレーニングする事が大切です。

遅筋を鍛える有酸素運動は必要か否か

これに関しては先述したように、筋肥大に有酸素は必要ないという人もいます。確かに、有酸素運動は除脂肪には効果的ですが、筋肥大には直接関係してきません。それにある程度筋肉が増えてくると、基礎代謝だけでもかなり脂肪を燃焼できるので有酸素運動無しでも除脂肪、減量する事は可能です。

とはいえ、有酸素が全く必要が無いかというと、そうではないと個人的には思っています。理由に関しては、あまり論理的ではありませんが、食事と同じようにバランスが大事なのではないかと思うのです。筋トレではトレーニングと同じくらい食事が大切ですが、筋肉の原料となるタンパク質ばかり摂取しておけばいいかというとそうではありません。5大栄養素をバランス良く摂っていく事が大切です。

有酸素運動もこれと同じで、人間の身体に無酸素運動向きの速筋と、有酸素運動向きの遅筋があるなら、両方バランス良く使う事が大事だと思うんですよね。これは根拠が無いと言われれそれまでですし、私自身それが絶対だとも思っていません。肉が必要無いと思う人には必要なく、充分生きていけるように、有酸素運動が必要無いと信じる人には必要無いと思います。結局は自己責任ですからね。

ただ、普通に生活していると持久力が必要な事もありますよね。日々の生活を快適に過ごす事ができるのも、筋トレの効果の一つです。心肺機能を高める為にも、適度な有酸素運動は必要だと私は信じます。

この機会に一度考えてみていただければと思います。

まとめ

・速筋、遅筋はそれぞれ働きが違う。
・筋肥大させたいなら速筋に強い負荷をかけるべし。
・有酸素運動も大事だと思う。

余談ですが、速筋、遅筋は、どちらが赤筋だったかわからなく事があります。なのでこんな覚え方はいかがでしょうか。魚のマグロはずっと海で泳いでますよね。なので持久力半端ない。だから遅筋である赤筋たっぷりの赤身魚です。シーチキンになるので遅筋です。逆に白身魚のヒラメは海の底でじっと待ち、餌が通りかかると瞬発的に捕食するので速筋である白筋優位で白身魚なんですね。

・・・ということで、今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

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